僕の将来の夢 〜第42回 歯科医師夫婦のつれづれ手帖

歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、2010年から歯科医院を営む夫婦が、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年より院内新聞の一角に書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。
1 かならず毎月、どちらかが書く
2 内容は、歯科治療以外のこととする

第42回 僕の将来の夢

自分が小学生だったうん十年前は、毎年秋に「文化祭」があり、劇などの発表会をしたものですが、最近の小学校は「学習発表会」と称して、ずいぶん雰囲気も変わってきたようです。

我が家の末息子が通う小学校では劇などの発表会と、工作や絵画などの展示発表を毎年交互に行っています。5年生になった今年は展示発表の年で、5年生の展示の一つは、紙粘土などで人形を作り表現する「将来の夢」。

展示の一週間前、授業時間内で制作が終わらないようで、紙粘土をもって帰り、自宅で半べそをかきながら準備。

皆、無事何とか間に合ったらしく、展示発表を見に行った日には、たくさんの「夢」たちがステージの上に誇り高そうに並べられていました。

サッカー選手、車の整備士、すし職人、医師、薬剤師、学校の先生・・・まだ頭の中の夢でしかない職業を、小さな頭で精いっぱい具象化したんだろうなあと唸らせる作品ばかり。

その中で、ひときわ上手な粘土細工を発見!将来の夢は、「歯科医師として働く私」。

なんと、ずっと前から当院に何度か通院してくれている女の子の作品でした。驚くほど細かい描写にすっかり感心し、この手先の器用さと創造力なら、将来は間違いなく素晴らしい歯医者さんになってくれる、ととてもうれしいやら感動するやら。

ちなみに、我が家の息子の夢は「ペットショップの店員」(写真参照)。動物の展示ケースをどうやって表現しよう、と親子であれこれ悩んだあげく、豆腐ケースと毛糸で作ったオリの中に、豚にしか見えない粘土細工の犬が、ちょこんと座っておりました。(文 松浦直美)

 

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