健康を大切に思う人たちが集まる広場を作りたい! 〜歯科医師夫婦のつれづれ手帳 vol 116

とうとうまつうら歯科クリニックは、「デンタルスクエアもりおか青山」として、盛岡市青山に移転開業いたしました。名称の変更とともに、ニュースレターの名前も『MDCニュースレター」から、「スクエアニュースレター」へ。

スクエアには、人が集まる広場、交差点、という意味があります。

デンタルスクエアもりおか青山として診療開始するこの4月、記念すべきつれづれ手帖は、新しい医院の考え方を建築に表していただいたコンセプトを院長が紹介します。

歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、2010年から歯科医院を営む夫婦が、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年より院内新聞の一角に書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。

ルール1 必ず毎月、どちらかが書く
ルール2 内容は、歯科治療以外のこととする(時々ルール違反あり)

Contents

第116回 健康を大切に思う人が集まる広場を!

 

「痛くなくても来てください」をキャッチフレーズに、盛岡市青山町で開業し14年経ちました。考えに賛同し、症状が無くても受診される方が増え、嬉しく、ありがたく思っています。

食べたり、話したり、笑ったりするのに大切な歯と口の機能。

そして、この機能を守ることが、全身の健康維持に重要です。「健康を大切に思う方が集まる『広場』のような場所を作りたい」との想いから、近隣に移転し、新たに「デンタルスクエアもりおか青山」を開設しました。

この想いを、建築を担当した新潟の建築設計士、東海林健氏に伝えたところ、盛岡はもとより県内を視察し、我々の想いと地域を融合させた建物を考えてくれました。以下に、東海林氏から頂いたコンセプト概要を記します。皆様と、この街に調和し根を張った、気持ちの良い空間を作っていきたいと思います。 

1。岩手県の農村地でよくみられるマンサード屋根(腰折屋根)の採用

マンサード屋根は合理性、効率性から生まれた独自の文化、風景である。
大きなワンルームの中に、多様な個室を必要とする風通しの良い歯科医院として、全館薪暖房空調と組み合わせた。

2。岩手県各地、盛岡市内各地にみられる起伏のある風景の採用

建築の足元に土を盛り、小さな丘に少しだけ建築をもぐらせ、地形と建築をひとつながりに感じ、体験できる居場所を目指した。冬が長い盛岡を暖かく過ごす、見た目にも機能的にもぬくもりと安心感がある形となった。

3。低く深い軒

青山は岩手山を眼前に臨む、盛岡らしさを感じられる土地であり、住宅地区、文教地区として発展してきた。

その土地が大きなスーパー等の進出に風景を変えつつある。

一つのストッパーとして、風景への思いと願いを込めて、「低く深い軒」を前面道路角に計画した。

4。街角の窓辺

3個の診察スペースは道の延長のような外からつながる庭の延長のような場所とし、5個の診察スペースは一つ一つ小さなお店のような佇まいとすることで、ひとつの小さな街のような歯科医院を目指した。

待合室はその街の中の大きな公園。

この小さな街のあちらこちらで、いろいろな出会いや会話が生まれそう。

窓辺は、青山という街と歯科医院という小さな街をつなぐ、なんだか面白く不思議な境界ということになる。

青山という変わりつつある新しい風景に、少しでも心穏やかに、人の活動と休息が木々の間から垣間見える、そんな街角の窓辺を育てていきたいと考えている。(東海林 健氏の文章より抜粋)

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