浜松で出会ったモノ、人々 〜歯科医師夫婦のつれづれ手帖 vol 57

歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、2010年から歯科医院を営む夫婦が、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年より院内新聞の一角に書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。

ルール1 必ず毎月、どちらかが書く
ルール2 内容は、歯科治療以外のこととする(時々ルール違反あり)

浜松で出会ったモノ、人々

歯科医院を開業してからというもの、最新の情報をアップデートするため、または必要にかられて、日本各地で行われる勉強会やセミナーに顔を出すことが多い。

夫である院長も状況は同じなので、土曜や休日はどちらかが医院も家庭も留守を守り、どちらかが出張に行く、という日程になる。

 楽しんでいくことも多いものの、休みをつぶしての勉強は辛いことも。

しかし、昨年から定期的に受けるようになった静岡県浜松市での講習は、歯科医師として今までの価値観や考え方が覆るほどの大きな出会いがあり、本当に素晴らしい経験となった。

 東京医科歯科大学で、虫歯を治療する材料を研究している田上順二教授の教室出身の歯科医師たちが、大学で研究されている最先端の材料と技術を惜しみなく教えてくれる講義と実習は、数多くの勉強会に出てきた私も衝撃を受けるほど高レベルで、そして治療を受けられる患者さんへの愛にあふれていた。

 コンポジットレジンという、普段からよく使われている「白い詰めもの」を、美しさや強度の面で最高レベルに改良し、特殊なボンドで歯に直接しっかりと接着させる技術は、今や日本は世界一のレベルになっているそうである。

講習では、大学院生たちが牛肉処理場まで出向いて手に入れてきたという牛の歯に材料を接着させ、金槌でガンガンたたいてその強さとはがれにくさを実感するという実習もあった。

 歯を削って形を整え、型を取り、作ったものをくっつけるというのが一般的な治療だが、削る量を最低限にして、直接歯に材料を隙間なく接着させることが出来ることは理想的である(適応条件あり)。

歯にやさしくしかも美しい技術は、当院でも「ダイレクトセラミック」として提供し、患者さんから高評価を頂いている。

毎月浜松という風光明美な場所に通いながらも、浜名湖も見ずウナギも食べず朝から晩まで講習を受けとんぼ返りしてきた。

あの熱心で情に厚い講師や仲間に会え多収穫は大きいとはいえ、次は観光で行きたいなと思う。 (松浦 直美)

参考:yomiDr 「削らない虫歯治療の最新情報」 https://yomidr.yomiuri.co.jp

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