【大人の予防歯科】○ヶ月以上歯科に行かないと老けるんだって?!

こんにちは。歯科医師の松浦直美です。

先日、「世界一受けたい授業」で、ハーバード大学の客員教授というすごい先生が出てきて、「老けない生活習慣」についてお話しされていました。多くのアンチエイジングの本も出版されている根来秀行さんです。

「老化は予防できるし、治療できる」

さまざまなアンチエイジングの具体的方法を示しながらのそんな夢のようなお話に、出演者も色めき立ちましたが、さすがに現在の最新の方法を駆使しても、120〜130歳くらいが限界だろうとのこと。それにしても、そうなったらだいぶ人生楽しめそうだし、もしかしたら楽しみすぎて飽きてしまうかもなあ〜、なんて考えてしまいました。

先日医師向けのサイトでみた「50年後の医療の世界を予想してください」という大喜利のようなエンターティメント的なアンケートで、50歳の医師が、「100歳でも普通に働いている時代になり、なんと自分がまだ働いている」と返答。もしかしたら、本当にそんな時代が、近いうちに来るのかもしれませんね。

さて、根来教授は身近な食べものや、ちょっとした生活習慣から、まだ研究段階の「若返りサプリ」のお話など、興味あるお話をたくさんされましたが、何と歯科の話も出てきて、驚きました。

「3ヶ月以上歯科に行かない人は老ける」

三人に二人が罹患しているとされる歯周病について取り上げ、歯周病が進むことで、歯周病菌が炎症物質を作って、動脈硬化・体全身の老化につながる、というお話でした。確かに、アメリカのアンチエイジングの世界では、体における「慢性炎症」をいかに抑えるかが研究の大きな課題になっているという話は聞いたことがあります。

歯科においては、歯と歯ぐきの境目にバイキンがはびこって歯を支えている骨を溶かす「辺縁性歯周炎(歯周病)」と、神経を取る治療をした後に根の先に慢性の炎症が起きて根の先の周りの骨が溶けてくる「根尖性性歯周炎」が2大「慢性炎症」です。

どちらも進行すると治療成績は悪くなり、やはり治療よりは、「予防」が圧倒的に簡単で、効果的であることは間違いありません。

でも、今のところ、人間の歯が120歳までもつ可能性は高くありません〜。そのうち、歯の再生医療なども実現化されることと思いますが、それは「トップガンマーベリック」の台詞「Not Now」(今ではない)です。

まずは今ある歯の寿命を伸ばす。すべての人に3ヶ月、という周期は大袈裟かな、と思いますが、その方の状況にあった頻度で歯科にメインテナンスに通うことは、慢性炎症を抑えるだけではなく口元の「美しさ」を保つ意味でも大切。なんと言っても、歯が綺麗だと、気持ちがいいではないですか。

やはり「大人の予防歯科」で、老化予防と美容の一石二鳥を目指して欲しいことは、ハーバード大学出身ではない私も、力説しますよ〜。

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