【ミニマル×ミニマル歯科治療】ミニマル治療の組み合わせで、最低限の切削で気になる「シミ」を消す。

こんにちは。歯科医師の松浦直美です。

このブログでも何度かご紹介している歯の「白斑(ホワイトスポット)」を目立たなくすドイツ生まれの治療「アイコン」。

白斑とは、少し不自然な白い斑点が歯に浮き出る症状で、原因は大きく分けると「生まれつき」と「初期の虫歯」の二つ。(写真は、生まれつきのものです)

写真のように、歯が生えた時すでに真っ白なシミのような斑点がある方は意外と多く、気にされる方も多いです。虫歯でもなく、どうしても気になる場合は「削って歯に色を合わせてつめる」しかなかったのですが、最新治療「アイコン」で、かなり色を目立たなくすることができるようになりました。アイコンの詳しい説明は、こちらの記事をみてみてくださいね。

歯をほとんど削らずに治療効果を出す「ミニマルインターベンション(Minimal Intervention):最低限のダメージでの治療」は、他のミニマル治療と組み合わせることで、さらに歯を削る量を減らすことができたり、審美的な治療効果を高めることができます。

今回は、前回ご紹介した「アイコン×ホワイトニング」に続いて、これまたとても相性が良い「アイコン×ダイレクトボンディング」です。

気になるアイコンとホワイトニングの組み合わせの例は、こちらから↓

 

ずっと気になっていた「シミ」

「白斑」とは言われますが、中には「白」を通りこして、「クリーム色「「ベージュ」さらには「茶色」「こげ茶」などの色を呈してしまうこともあります。これは、「エナメル質形成不全」と言って、歯の表面のエナメル質が何らかの原因でうまく形成されなかった状態。奥歯など目立たない場所にあれば、そこまで気にする方は少ないですが、前歯に出てしまうとかなり気になります。

この方はやや重度の形成不全で、広範囲のクリーム色のしみの真ん中に茶色いシミが重なり、かなり目立ちます。

以前なら、この着色部位を広く深く削って、コンポジットレジンという白い詰め物による接着(ダイレクトボンディング)を行っていました。

今ならアイコンがあるじゃない!とは言っても、さすがのアイコンも、このくらいの変色になると単独で色を消すことは難しい。ダイレクトボンディングの併用が必要です。

しかし、ダイレクトボンディングの前にアイコンで消せる部位を消し、内部がスカスカで弱っている形成不全部位にアイコンを染み込ませて固めておくことで、歯を削る部位を極限まで減らすことができます。

この方は、アイコンで周りのクリーム色の部分がだいぶ目立たなくなり、茶色い部分もかなり浅くなりました。その状態になってから、残っている着色部位を最低限削除し、美しい審美用のコンポジットレジンで修復しています。

長年の「歯のシミ」から解放されて、とても喜んでいただきました。

ブログへの掲載を快諾いただきまして、ありがとうございます。これからは、思い切り笑ってくださいね。

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