第22回 歯科医師夫婦のつれづれ手帖 医療法人「颯爽」に込めた願い
歯科医師夫婦のつれづれ手帖は、歯科医院を共に営む夫(真面目なのでここではマジオ君)とともに、医院を訪れる患者さんに自分たちの人となりを知ってもらいたいという気持ちから、2014年から書き始めた小さな文章。
なんだかんだで続いています。
ルールは2つだけ。
1 必ず毎月、どちらかが書く。
2 内容は、歯科治療以外の事とする。
歯科医師夫婦のつれづれ手帖 Vol 22
医療法人「颯爽」に込めた願い
「 諸君はこの颯爽たる
諸君の未来圏から吹いて来る
透明な清潔な風を感じないのか 」
宮沢賢治が昭和二年に「盛岡中学校校友会雑誌」への寄稿を求められ書いたとされる、「生徒諸君に寄せる」という作品の一部分です。実際は他の作品が記載されており、この作品はノートの切れ端に書かれたものが発見され、没後に日の目をみることになりました。
私がこの作品に出合ったのは、生徒の時代はとうに過ぎ、日々の生活に疲れを感じるようにさえなった頃です。賢治特有の宇宙観というのでしょうか、ところどころ私の様な凡人の理解を超える部分もあるのですが、作品のもつパワーに圧倒されました。また、
「 宇宙は絶えずわれらによって変化する
誰が誰よりどうだとか
誰の仕事がどうしたとか
そんなことを言ってゐるひまがあるか 」
という一文を読み、頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました
「人はそれぞれ。他人を気にしている暇があったら個性を磨き、確固たる自分を確立しろ!」
という、賢治からのメッセージだと思いました。
それ以来、「颯爽」という言葉が頭から離れず今日に至ります。つねに「颯爽とありたい。」と思いながら生きてきました。辞書を引くと、「人の姿・態度・行動がさわやかで勇ましいさま」とあります。しかし私は形のことだけでなく、「凛として人生を送る覚悟」といった、もっと精神的な意味を感じるのです。
この4月、当院は 「医療法人 颯爽 まつうら歯科クリニック」として新たにスタートします。法人化することで社会的な基盤を整備し、長期にわたって皆様の健康を守るお手伝いが出来るようにするためです。「医療法人名 颯爽」には、かかわる全ての人たちに、「凛として、いきいきとした人生を送っていただきたい」という願いが込められています。そのためには、なんでも
食べられ、気兼ねなく笑える状態であることが大切です。私たちは、できる限りそのサポートをさせていただきます。それは、私たちスタッフの生きがいでもあります。
今後ともよろしくお願いいたします。
(MDCニュースレター 2016年4月号よりマジオ文)
いよっ!よく言った!!法人化し、自分たちの手を離れて歩き出した歯科医院。マジオ先生らしい真面目な文章だね(^○^)
「颯爽」はかっこいい名前だと思います。
ベルさん、ここでお前に褒められたのは初めてだよ