【白い歯相談室】40代からのホワイトニングのすすめ

こんにちは。歯科医師の松浦直美です。

白い歯には、いくつになっても憧れますよね。お子さんがいる方であれば、生まれて半年ほどしてから歯が生えて、そのときの歯の白さには本当に感動したのではないかと思います。まさに真珠のよう。

乳歯から永久歯に生え変わっても、若いうちは、虫歯にならない限りは、本当につやつやとした綺麗な歯をしています。それが、だんだんとくすんできて、なんとなく黄ばんでいるように見えたり、歯の色が気になってくる・・・飲食や喫煙の習慣にも左右されますが、だいたい30代の中頃から歯の色が気になってくる方が多いのではないのでしょうか。

今日は、そんな「大人」の方に向けたホワイトニングのお話です。

ホワイトニングの種類を知ろう

ホワイトニングってよく聞くけど、あの芸能人の真っ白な歯、あれもホワイトニングで白くしているの?と不思議に思う方もいらっしゃるかと思います。確かに、ホワイトニングだけでもかなりの白さを保っている方がいるかもしれませんが、ホワイトニングの目指す白さは本来の自分の歯の白さにプラスアルファ、と考えてください。逆に、不自然な紙のような白さになることはありませんので、そこは安心してくださいね。

ホワイトニングには、大きく分けると次のように分けられます。

1。歯科医院で受けるオフィスホワイトニング
2。歯科医院指導のもとで受けるホームホワイトニング
3。街中で受けるセルフホワイトニング
4。ご自宅で自分で行うホームホワイトニングや、ホワイトニングジェルによるホワイトニング

一つ一つについて、アラフォー世代以上の方の注意点を踏まえながら、説明していきます。

オフィスホワイトニング

歯科医院のチェアに座って受けるホワイトニングです。メインのホワイトニング成分は過酸化水素。日本で認可されているオフィスホワイトニングの過酸化水素の濃度は最大で35%です。一般的な歯科医院で提供しているオフィスホワイトニングは、この濃度の製品を使用しています。

一般的なオフィスホワイトニングの流れ

1。歯のクリーニングや歯石の除去
2。専用のお薬で歯ぐきを保護(製品によっては使用しない場合もあります)
3。ホワイトニング製剤の塗布と、専用の光を照射(10分ほど)
4。ホワイトニング製剤を除去し、4を2回繰り返します。
5。ホワイトニング製剤を除去し、フッ素の入ったジェルなどで歯を磨いて終了
1時間ほどは、コーヒーや紅茶、赤ワインなど着色性の高い飲食を避けていただきます。

アラフォー世代以上のオフィスホワイトニング:メリット
とにかく楽ちんで、時短。子育てや、責任ある仕事についていて忙しいアラフォー以上の世代には、ありがたいのです。

アラフォー世代以上のオフィスホワイトニング:デメリット
*費用が高め。(1回2万円から5万円ほどの設定が多い)
*1回では効果が出にくい:年齢が高い方は、ホワイトニングの効果が出るのに時間がかかることが多く、下記に紹介するホームホワイトニングと併用したり、定期的に繰り返すことで効果を実感できます。
*知覚過敏(歯がしみる):加齢により表層のエナメル質が薄くなってきていたり、歯ぎしりやくいしばりのくせなどでエナメル質に「ひび割れ」のある方が多くなり、しみる症状を訴える方が増えてきます。

ホームホワイトニング

ご自分の歯に合わせた透明な「カスタムトレー」を製作してもらい、その中にホワイトニングジェルを入れて、2時間自宅でトレーをはめて過ごしてもらいます。使用するホワイトニング成分は過酸化尿素。日本で認可されている濃度は10%なので、過酸化水素に換算すると3%ほどの濃度になります。オフィスホワイトニングに比べて、かなり濃度が低いのがわかるかと思います。

1回目はトレーを製作する費用がかかりますが、その後はホワイトニングジェルだけを購入してもらい、ホワイトニングを定期的に続けることができますので、コストパフォーマンスが高いです。ホームホワイトニングのメリットは、なんと言ってもその安定した効果。時間はかかりますが、続けることで確実に、歯を白くしていきます。

アラフォー世代以上のホームホワイトニング:メリット
*ゆっくりじっくりとホワイトニングしていくため、効果が高く色持ちも良い。
*自分のタイミングで、ジェルを追加購入して安全に続けられる。
*オフィスホワイトニングと併用したり、長期間使用する、数ヶ月に一度2〜3週間使用する、など自分でカスタマイズできる。

アラフォー世代以上のホームホワイトニング:デメリット
*結構面倒くさい:忙しい+40世代には、毎日2時間ほどの装着を2週間、3週間と行うというのは負担に思う方もいるかもしれません。
*知覚過敏(歯がしみる):オフィスホワイトニングと同様に、歯がしみることがあります。

セルフホワイトニング

最近街に増えてきた「セルフホワイトニング」。お店にチェアと光をあてる機械がおいてあって、スタッフにやり方を教わりながら自分でホワイトニングをする、というシステムです。私もいつか行ってみたい、と思っているのですが、まだ実現していません。

歯科で使用する過酸化水素を使うことはできないため、薬剤は「酸化チタン」を使用しているところが多いようです。酸化チタンは、歯科医院で使用されている薬剤にも添加されていることがある成分で、光を当てることで有機成分を分解するため、歯の着色などのよごれを浮かせて落としてくれる作用があります。ただ、過酸化水をを使わずに、酸化チタンだけであれば漂白作用はなく、「元の歯の白さに近づける」というイメージです。ポリリン酸などの成分をつかったセルフホワイトニングも同様に、汚れや着色を落とすことで、歯を明るくしてくれます。ご自分の歯に興味を持ち、綺麗にしたいという意識を高める、という点では、上手に利用するのは全然あり、かと思います。

アラフォー世代以上のセルフホワイトニング:メリット
コストが安いので家計に安心(一回4000円〜5000円ほどのサロンが多いようです)

アラフォー世代以上のセルフホワイトニング:デメリット
効果がそれなりなところを割り切れば、特になし。
ただし、歯科医院での定期検診を行うことなく、セルフホワイトニングだけを受け続けることは全く賛成しません。かならず、歯科検診を受けた上で、受けるようにして下さいね。

ご自宅でのホームケア

上記にご紹介したセルフホワイトニングに類似したシステムを、ご自宅でできるような商品も出回っています。また、「過酸化水素」を含むことのない、マイルドなホワイトニング成分の入ったホワイトニング歯磨き剤も手に入りやすくなっています。このように、日本で認可されている成分の入った製品であれば、ご自身の好みで選んでもらい、使用してもらうことにはなんの問題もありません。

ホワイトニング歯磨き剤の選び方を書いた前回の「白い歯相談室」の記事はこちら↓

しかし、海外の製品の中には、日本では認められていない過酸化水素を含んだ歯磨き剤や、日本で認可されている以上の過酸化尿素を含むホームホワイトニングジェルがあり、インターネットなどで入手することも可能です。海外に旅行に行った際、購入したことのある方もいるかもしれません。

海外のドラックストアなどでよくみかける歯磨き剤「コルゲートオプティックホワイト」は、3%の過酸化水素を含んでおり、上記で紹介したホームホワイトニングに使用するジェルと同じ濃度です。しかし、歯磨き剤は2時間トレーに入れて歯を浸すホームホワイトニングとはそもそも使用方法が違いますし、1回2分、1日2回ほどの歯磨き時間に使用することは、知覚過敏(歯がしみる)が出ない限り特に問題はないのではないかと思います。

気をつけて欲しいのは、カスタムトレーに入れて使うホームホワイトニングジェルです。日本の認可濃度過酸化尿素10%に対し、海外のジェル(オパールエッセンスなど)は15%、35%など、かなり高濃度のものがインターネットで手に入ります。濃度が高ければ効果も高い、と思われるかもしれませんが、濃度をあげてもトレーの装着時間を短くすることができるだけで、効果には変化がありません。むしろ、知覚過敏が起こる可能性が高くなるため、使用には注意が必要です。

まとめ

ホワイトニングは、いろいろなスタイルが提供されるようになり、今ではご自分にあった方法を選ぶことができます。

しかし、絶対守っていただきたいこと。それは、必ず歯科での検診、そして歯石や歯垢の除去など、基本的なケアを受けながら行うことです。その上で、歯科でのホワイトニング、そしてご自分で行えるホワイトニングと、ライフスタイルや目指す歯の白さ、そしてお口の中の状況などを踏まえて、どちらかを選んだり、もしくは併用したりすると良いのではないかと思います。

何よりも、ホワイトニングを考えることで、まずは歯科への興味をもち、ご自分の歯を綺麗に、大切にしたい、と思う気持ちが芽生えること。そのことに、とても意義があると思います。

 

 

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